活動記録

9/13-17 レックダイビング

ロングツアー報告

国が発行する自動車のナンバープレート、そのすべてに "DIVERS HEAVEN" と刻印されている島、ダイバー天国、トラック環礁に行ってきました。

会報誌 LOCONOW! 10月号に掲載予定の報告を、WEB をご覧いただいている皆様にちょっとだけ早く公開します。

みんな大はしゃぎで大成功に終わったトラック島ツアー。

今回の参加者は13名の大所帯で、全員がナイトロックスを利用。

沈船だけではなく、2機の珍飛行機、そして透明度40mオーバー(良すぎてほんとのところは分からない)のアウトリーフを大満喫してきました。

それでは、参加された皆さんからいただいた写真をもとに、トラックツアーを再現してみましょう。

トラックは近くて遠いのだ

トラック島は日本との時差1時間。グアムから飛行機で2時間足らずだから、パラオに行くのとあまり変わらない。

ところが、グアム⇔トラックの飛行機が週に3便しかないから時間がかかる。

こうなるともう、日本人の行動パターンから完全に外れているから、グアムから先の飛行機には圧倒的に外国人が多い。

一番多いのがカロリニアン。

トラック諸島やポナペ、コスラエなど、赤道のちょっと上、北緯7度近辺の小さな島々をまとめてカロリン諸島と呼んでいる。

カロリニアンはこの島々で暮らす海洋民族だ。

島ごとに違う言語を持っているが、多くのカロリニアンが小学校から英語を習い、ちょっとなまった英語が標準語になっている。

体の色は茶褐色、全体に丸く筋肉質。

筋肉量は日本人の2倍はあるだろう。言葉数は少ない。

二番目は白人。

彼らはどこから来てどこへ行くか分からない。

ヨーロッパからも来れば、アメリカからも来る。

旅行好きなドイツ人だって乗っている。

行き先は不明。

飛行機はグアムを出発し、島から島へ蛙飛びしながらホノルルまで、北太平洋の半分の距離を飛ぶアイランズホッパーなのだ。

ロコダイバーズ御一行様はグアムで一泊し、早朝便のアイランズホッパー、ボーイング737型機に乗り込んだ。

レックダイビング

トラック諸島といえば沈没船が世界的に有名。ナイトロックスが効果絶大。

まずは、初日のダイビングから、レックダイビングをご紹介しよう。

天候は晴れ。

人数が多いのでボートは2艇。

サンペイチームと林チームに分かれた。

バディはち密な計算のもと、グアム空港での待ち時間に決められている。

方法はあみだくじ。

今日は風が強いらしい。

しかし、礁湖内ではうねりなど発生することもなく、表面が少々ざわついているだけ。

快適だ。

最初の沈船はリオデジャネイロ丸、9600㌧、長さ138m。

ロコダイバーズから一社の交差点までと同じ長さだ。

もともと客船であったものを、潜水艦をサポートできるよう、軍が改造したものだ。

左舷を上にして横倒しに沈んでいる。

ボートからバックロールエントリーする。

下を見ると巨大な船の横っ腹が見えた。

横っ腹に膝をつき、全員が集合するのを待つ。

ところどころにサンゴが付着し、かわいい魚の隠れ家になっているが、船体はきれいで、地金の色なのか、鈍く金色に輝いていた。

平らな左舷を船首方面に向かって移動。

船首から船のデッキを右手に見ながら、ブリッジに向かう。

貨物室が大きく横向きに口を開き、積み荷が横倒しになっていた。

中に入ると、交換部品だろう、巨大な大砲が積まれていた。

ブリッジの外部を通過。

我々の下にあるのが壁で、右手にある壁が本当は床なのだ。

初沈船のダイバーが半分を占めた今回のツアー。

一本目はまず横倒しの船というものとの出会いだった。

フジカワ丸はトラックでもっとも有名な沈没船だ。

タイタニックの最初の場面に使われたという。こりゃ大パニック。
6900㌧、長さ131m。もともとは貨客船。

リオに比べると貨物室部分が大きくとられており、この船は飛行機運搬船に改造されている。

リオでのダイビング後、「すごいけど、沈船の見どころが分からない...」という女性陣の質問に答えるべく、今度はペネトレーションダイブ。

内部侵入だ。

ガイドのジョンに「エンジンルームを通ってカーゴスペースへ」と指示を出す。

ブリッジの後ろにある入口から、広い船室に侵入、左のドアから、次の部屋に入る。

この部屋がエンジンルーム。

船底から10mほどの高さの吹き抜けになった部屋で、巨大なエンジンが鎮座する。

エンジンの上や横で人が作業できるよう、幅80cmほどの金属メッシュの渡り廊下や、金属製の急な階段がいくつか配置されている。

我々ダイバーには、通路も階段も不要。

キャスパーのように空中でゆっくり観察できる。

にもかかわらず、やはりみんな階段を移動したいらしい。階段に沿って潜降し、階段にそって浮上してきた。

エンジンルームの後は風呂場。

昔ながらの四角い風呂は、今でも当時のタイル張りの光を残していた。

そして、貨物室へ。

ここには当時の軍用機が数機、積まれている。

単座であること、翼端の丸み、巨大なフェアリング。

これはゼロ戦の前に活躍していた九六式艦上戦闘機だろう。

恐る恐るコックピットに座ってみる。

こんな平和な日本人が遊びに来る時代になったと、船も飛行機も思っているに違いない...ことにしておこう。

ベティは人気があった。

ベティは沈飛行機。アメリカ軍がつけたあだ名。

正式には一式陸上攻撃機。

7名の乗員を乗せて、爆撃任務に就いていたが、このころのトラック島ではどんな仕事をしていたのか。

とにかく、65年も前に大空を舞っていた日本の爆撃機。

中に入ることができるのはダイバーだけなのだ。

もう一つの楽しみ陸上生活

トラックには3つの楽しみがある。

沈船ダイビング、アウトリーフ・ダイビング、そして陸上生活だ。

ホテルはモエン島の南の端の海岸にある。

広々とした敷地にはヤシの木が木陰を作り、芝で整備されており、その中に木造2階建ての客室がL型に建てられている。

Lの中央は、フロント、レストラン、ちょっとした売店になっている。

ダイビング以外の時間はここでのんびり過ごす。

建物から20mも歩けば、穏やかな海に足を入れることができる。

宿泊客は無料でシーカヤックを使うことができる。

サンゴの上をシーカヤックで隣の島まで?ちょっとした旅行を楽しむこともできる。

(ほんとは隣の島は遠いので勇気がいる。誰も試しちゃいない)

敷地の端にある桟橋とレストランの間には、ヤシの葉で屋根をふいたビーチサイドバー。

"ブルーラグーンサンセット"がお勧めだ。

グアムのハードロックカフェで頼んだ、オイルのようなどろっとした液体、"B-52"とは趣が違う。

昼ごはんは、ホテルで用意してもらったツナサンドとリンゴ一個、サンペイお気に入りのルートビアを持って無人島に上陸する。

モエン島から遠く離れたリーフの上にできた無人島でランチをとり、100mほど離れた真っ白い砂だけの島に泳いで渡ってみた。

足がつくほど浅く完全に透明な水の中を泳ぐこと14分。

白い海鳥がたむろする砂の瀬に到着。

海鳥が飛び立って上空を舞っている。

何気なく足元を見ると、あちらこちらに海鳥の卵が。

この砂の島は、海鳥たちの巣であった。

私たちはあわてて砂の島を退去した。

この日一日で、皆、黒こげになった。

アウトリーフでのダイビング

最終日は飛行機の関係からアウトリーフでのダイビングのみになった。

トラック環礁の環礁、サンゴが造った自然の堤防は、外海と内海をきちんと分ける役目を持っている。

暴風が吹こう嵐が来ようと、すべての波はこの環礁で打ち消され、内海はいつも穏やかに守られている。

(まぁ、この島には嵐も台風もないのだけれど)

トラックは太平洋ど真ん中。

海水は遠くメキシコから流れてくる。

海水が旅する間に、水中の塵はすべて太平洋の底深くに沈んでいき、トラック島の外海の透明度は抜群となる。

外海を汚すものは何もない。

餌もないほど水が透き通っているので、魚影は薄いが、サンゴは抜群に美しい。

サンゴには透明な水と降り注ぐ太陽光が必要なのだ。

アウトリーフは冒険だった沈船を忘れ、魚の撮影に必死になることもなく、日本での悩みごとなどどこかに消滅し、何もかもぜ~んぶ放り出して、いつまでもクラゲのように水中を漂っていられる、ダイバーのための完全な癒しのダイビングポイントであった。

ビデオ撮影が仕事の一つだったサンペイは、潜降直後、バッテリー切れを起こしてしまった。

1秒間の反省ののち、仕事を放棄して癒されダイバーの一員と化したのは言うまでもない。

と、まぁなんて長い報告書になってしまったことか、まだまだ書き足りないことはいっぱいあるんですが、トラック環礁でのダイビングはこうして楽しく幕を閉じたのでありました。

次回のツアーでは、今回、初潜りとなった"ジブリの世界、飛行艇"の再研究が課題です。

次回のツアー予告:2008年3月26日(水)~31日(月)

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